あなたは永久脱毛をすると、どうして再び毛が生えてこなくなるのか疑問を持ったことはありますか。
ふと思ったことはあっても、深く「毛が生えなくなる原理」についてまでは調べる機会はなかったことでしょう。
そこで今回は脱毛の仕組みといつヒゲ脱毛の効果を実感できるのか、という内容をメインに解説していきます。

1.毛の構造とレーザーの効果
はじめにそもそも毛とは何者なのかについて説明していきます。
そもそも毛とは何者?
毛とは爪と似たような物質で、肌の角質層が変化してできた皮膚の一部です。
体内の外側に露出している毛の部分を「毛幹」とよび、身体の内部にある部分を「毛根」と呼びます。
そして毛根の根元にある、丸みの帯びた部分を「毛球」といい、毛を生み出しているのがこの毛球です。
ポイント
・毛は皮膚の一部
・身体の外側にあるのが「毛幹」で、身体の内側にあるのが「毛根」
・毛の源は「毛球」
レーザーの効果について
永久脱毛に使用されているのは、毛の黒色に反応して発熱するレーザーです。
毛根の周りにある黒色のメラニンと呼ばれる色素に反応して、レーザーが熱エネルギーに変換されています。
この熱が、毛根にある毛球の細胞を破壊することで、毛の再生を阻害して脱毛を可能にしているのです。
2.毛周期
では次に、脱毛をする上で必ず知っておいてほしい「毛周期」について解説していきましょう。
毛周期には下記の3つのサイクルがあります。
ポイント
・成長期
・退行期
・休止期
上記のサイクルで毛が抜けたり、生えたりを繰り返しているのです。
この3つのサイクルについて1つずつ解説していきましょう。
成長期
成長期とは毛根から栄養を吸収し成長する段階で、細胞分裂を繰り返しながら成長し続ける期間のことを言います。
成長は無限に続くわけではなく、一定の期間を超えると成長はピタリと止まり、細胞分裂も止まる仕組みです。
退行期
退行期とは成長期が終了し、次のサイクルである休止期の移行期間のことで、この時期になると毛の根元にある毛球が徐々に小さくなり退化していきます。
休止期
休止期とは、毛根から毛が完全に抜け落ちる期間であるとともに、新たなる次の毛を生やすための準備期間でもあります。
脱毛の効果的なタイミングについて
脱毛では3つのサイクルのうち「成長期」のタイミングの毛に対して施術を行っていきます。
別の言い方をすると「成長期」のタイミングにしか脱毛効果を得られないということです。
やみくもなタイミングで施術を行っても、毛根にはダメージを与えられず、皮膚がヒリヒリするだけの無駄な施術になりかねません。
つまり効果的な施術をするためには「退行期」「休止期」が過ぎるのを待ち、「成長期」のタイミングを迎えてから2回目以降の施術を行う必要があります。
3.ヒゲ脱毛の効果の現れ方
医療レーザー脱毛は一般的に、施術後10日前後で照射によって処理されたヒゲがポロポロ抜け落ち、ヒゲがところどころまばらな生え方をするようになります。

これは、レーザーの熱によってヒゲの「毛幹」が膨張しているためで、毛の中身ごと太くなったわけではなく、一時的な症状なので心配する必要はありません。
先程の毛周期には人によってバラツキがあるので一概には言えませんが、回数を重ねるごとに少しずつ残りの毛が減少していき、毛が薄くなっていることが実感できます。
4.脱毛の効果が弱まる原因
身体が傷ついた毛穴を修復するための過程で毛穴を塞いでしまうことがあります。
すると、毛穴から毛が伸びてきても身体の外側には伸ばすことができず、表皮下でしか毛を伸ばすことができません。
この状態の毛のことを「埋没毛」と呼びます。
埋没毛になってしまう原因は毛穴の組織が傷ついてしまうことです。
毛穴を傷つけてしまう主な原因としては下記のものがあげられます。
ポイント
・カミソリによる剃毛
・衣類のスレによる毛穴への刺激
・セルフの毛抜き
・使用用途を誤った除毛クリームの使用
埋没毛の場合だと脱毛後は自然に抜け落ちてくるはずの毛も、皮膚の下に生えている毛のため皮膚の外に出て抜け落ちることはありません。
そのため完全に皮膚の下に生えている毛をなくすには、普通に生えている毛の人に比べて根気強く施術に通うことになるでしょう。

まとめ
永久脱毛を行うと毛が生えてこなくなる理由を理解していただくことはできましたでしょうか。
毛の構造を知ることで、施術前にするべきことや施術後の対応の仕方もわかっていただけたはずです。
また、脱毛を行うときに施術から次回までの施術までの間隔を空ける必要性も、もうおわかりになりましたよね。
